歴史
小金井カントリー倶楽部の歴史

小金井カントリー倶楽部(以下 小金井CC)が開場したのは、昭和12年(1937年)のことである。日本のゴルフ黎明期ともいえる時代に、小金井CCは誕生した。
創設者は、深川喜一という人物であり、もともと深川は無類のゴルフ好きで、駒沢にあった東京ゴルフ倶楽部に足繁く通っていたのであったが、当時そこは貴族や華族階級の者たちに占有されている状態であった。そこで日本におけるゴルフ普及の使命感を持っていた深川は、「もっと庶民が楽しめるゴルフ場を作ろう」と思い立ち、小金井CCの設立に力を注いだのである。
コースの設計は当時、人気プロとして活躍していたウォルター・へーゲンに依頼。深川は本人に会うべく建設予定地の高低図を手にしてアメリカに向かい、見取り図を日本に持ち帰った。帰国後の昭和12年、コース造営は急ピッチで進められ、わずか8ヶ月で18ホールとクラブハウスをすべて人力によって完成させた。
日本が昭和20年に終戦を迎えると小金井CCは進駐軍に接収されたが、昭和29年に自営復帰を果たした。以降、小金井CCはさらなる発展を遂げて名門コースと呼ばれるに至り、現在もゴルファーから高い人気を誇っている。
昭和12年の創設時に作られた会員募集案内のパンフレットには、深川の思いを込めた以下の記述がある。
「有閑者の独占遊戯とみられたゴルフが、その門戸を開放して大衆スポーツの王座を目指す時代がやってきた-(中略)-もっと気軽に、もっと容易に、ゴルフをエンジョイ出来る倶楽部が数多く設けられてもよい筈であります」